2008年9月15日月曜日

【レポート/in新潟】雪国の災害と防災

第1回 気象サイエンスカフェ in新潟
テーマ:雪国の災害と防災
話題提供者:青山清道さん(元新潟大学教授)
日時:2008年9月14日(日)15:00~16:30
場所:ジュンク堂書店 新潟店 地階 オープンカフェ コーナー



大盛況でした。当日は、新潟のJ1アルビレックスの試合、若者の祭典「新潟総踊り」や、人気気象キャスターの講演会等が重なり参加数を危惧しましたが、30席を用意し実際には33名参加立ち席約15名と、うれしい想定外の結果でした。

参加者には、災害研究者、危機管理行政関係者、防災士の方等が多かったのですが、夫妻で来られた方が多く見られ、講演会とはひと味違う良い雰囲気がありました。盲点にも等しい「複合災害」を考えるきっかけを得て、大変有意義な会となりました。

テーマは(複合災害)「雪国の災害と防災」でした。冬季降雪時の地震災害を中心に、災害事例よりその問題点を考えました。地震は、なにも天気の良い日だけに起こるわけではないのですが、人間はどうも最悪を考えないようです。

雪国の4m以上の積雪時に地震が発生した場合、屋内からの脱出の難しさ、1平方あたり400kgを超える雪の重量に地震振動加わった場合の考察、スキー場(スキー場は基本的には大自然の厳しい冬山なのです)でのリフト落下、ゲレンデの停電雪崩等、あっという間に厳冬の冬山に取り残される状況、たしかに恐ろしい話です。

複合災害は、雪国だけのこととは当然限りません。例えば、台風と地震、集中豪雨と地震、台風の高潮と津波、春先の山岳の火山噴火等。いままでそのような事は、あまり考えておりませんし、なにもそこまでとは、思いましたが。ぜひ皆さんも1度考えてみて下さい。今回のテーマは新たな問題提議になったことは、間違いないと思っています。

(気象予報士 内藤雅孝)

主催・運営 日本気象予報士会新潟支部